2011年10月9日
手作りジャムに込めた母の愛 〜食は生命の基本〜(前編)
ある方からのご紹介を受けて、お目にかかった
横浜市の、磯村恵子さん。
本牧にある「磯村家のキッチンから」という手作りジャムの
お店の代表をなさっています。
< http://www.isomurakeiko.com/ >
美味しいジャム作りをなさるまでのいきさつをお伺いしました。
「私は、横浜生まれの横浜育ちです。
高校を出て、帝国ホテルに就職したのですが、2年で辞めて
21才で結婚しました。
夫は自営だったのですが二人の子どもをさずかり、
私は主婦をしていました。
40代のころ、バブル時代の後押しもあって、
毎日、自分の人生を楽しんでいましたね。
今日はあちら、明日はこちら、と
友達と美味しいお店を食べ歩いたりしていました。
だけど、気がついたら、体重が70キロになっていたんです。
着るものがないわけ。しまいにはアメリカの14号サイズになって。
はたと気がついたら、自分自身も、そして家族にも
まともなものを食べさせていないことに気がついたんです。
それで、食べ物や健康について、いろいろ学びはじめました。
化学物質、有害な毒素について詳しい友人がいろいろ
本を薦めてくれたりしたこともあって。
体ってね、良い物を摂るよりも、悪いものを入れないほうがいいの。
太ってていいことないもん(笑)」
はぁ・・・身につまされます(- -;)
「あなたも、外食が多いでしょう?
そういうときは、果物をよく摂るようにするといいわよ。
果物には酵素が多いからね。
好物はポテトチップスですって?
それだったら、買わないで、自分で作ればいいのよ。
それなら、健康にいいものが作れるから。」
はい・・・やってみます(^o^)/
「一番影響を受けたのは、沖縄にいる男の先生でした。
10年くらい勉強をしました。
『食生活を守りなさい』って。
この方について、学んだことが今の基礎になっています。
肉・魚・卵・乳製品をなるべく食べないこと。
肉ならば野生のもの。魚なら天然もの。
養殖のものは薬漬けだから。徹底的にやるから食事の大切さが
分かったんです。
がんばって続けたら、夫婦ともども1年で10キロやせました。
夫にも同じ食事を食べてもらったんです。
えぇ、最初は彼も文句を言ってましたよ。
だけど、体調が戻ったの。それが何よりの証拠よね。
人って変われるものよ、40代の私は食に無頓着だったけど、
今ではこうして、いろいろ手間隙をかけた食事をしているから。」
1年で10キロ!それはすごい・・・。
今、ちょうど「タニタの社員食堂」の本が400万部も売れているそうですが
食に対して、世間がとっても注目している証拠ですよね。
で、ジャムのお店をなさるようになったのはいつ、どうしてですか?
「あぁ、それがねぇ、甘いものが食べたくなったからなのよ。
加工品を食べないでいろいろ節制してると、なかなかね・・・。
近所のおばあちゃんで、あずきを炊くのが上手な方がいてね。
強引に押しかけて習いに行って、しばらくはそのあんこを使って
ようかんとか、ぜんざいとか、作ってたんだけど。
そのうち、洋風の甘いものが食べたくなって・・・。
卵とか牛乳を使わないで、洋風って・・・
あぁ、そうだ、果物を煮て、ジャムを作ればいいんだって思ったの。」
なるほど・・・必要は発明の母!
で、それがどうしてまたお店になったんですか?
「最初は友人が喫茶店で売ってくれてたの。
それでデパートのバイヤーに紹介してくれて。そのバイヤーさんが
「これはデパート商品になる、扱ってみよう」
一主婦が作ったものをデパートのバイヤーさんが認めてくれたのよ♪
うわぁーっ!て思ったわね、デパートで売れるんだー!って。
それで一気にスイッチが入ったのね。」
おおぉー。華麗なる転機の訪れですね!
「だけど私は、何にも世の中の仕組みを知らなかったから。
右も左も分からないまま・・・。
だいたい、スーツ姿の男の人と話す機会なんかないわけ。
夫の会社の関係の方くらいしか、会わないのね。
商談のなんたるかも分からないままだったけど。
それでもとりあえず、バイヤーさんにお会いして
本当にデパートで扱ってもらえることになって。
夫の実家は食品関係だったの。だから彼は食べ物の仕事は
10年かかるって知ってたのね。
夫の会社で経営していた焼き鳥屋の厨房がたまたま空いたので。
ほんの2−3ヶ月のつもりで、そこを借りてジャムを作ったの。
原価計算なんて知らないから、適当に価格を付けたので、
作れば作るほど、赤字になる。
『もう辞めなさい』って夫に言われたんだけど、
『いやだ、辞めたくないーー!』って思ったのよ。
それで平成14年に法人化して、起業しました。
57歳のときでした。」
その気になれば、始めるには、年齢が幾つであってもかまわない。
ほんの少しの勇気と、情熱さえあれば。
こうしてスタートした、
「磯村家のキッチンから」のジャムには、
実は、とーっても美味しくなる、ある「秘密」があります。
次号ではそのことについて 詳しくお伝えしようと思います。
つづく
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「磯村家のキッチンから」
横浜市中区麦田町2-60-7
TEL: 045(623)6537 FAX: 045(623)6538
MAIL:mail@isomurakeiko.com
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