2018年9月10日
「『明日は我が身』を忘れずに」
9月1日から3日間、広島県福山市に
講演会と個人セッションでお伺いしました。
7月の集中豪雨で、大きな被害が出た地域です。
現地の方々にその時のようすを
リアルにお聞きしました。
帰阪した、翌日の9月4日。
超大型の台風21号の襲来が予測され、
関西では電車の運休が早々に発表されました。
4日の午後になると、それはそれは、
ものすごい風が吹き始め、私の家でも
15時過ぎに電気が消え、停電になりました。
日中はまだいいのですが、日が暮れると
電気が来ないのは、とにかく不便です。
それでも117、311の経験から
自宅には飲料水、缶詰、電池、ろうそく、
懐中電灯の置いてあるので、
数日間はなんとか大丈夫だと思いました。
スマホとipadでネットは見られたので
関西電力のホームページを調べたり、
電話をかけても、停電の状況は不明のまま。
携帯のワンセグでテレビも見られますが
電池を消耗しないようにガマンしました。
ラジオもつけてみましたが、
なんだか台風とは他人事のような
呑気なトーク番組ばかりで、
聞いていられませんでした。
夕方になって、ろうそくの灯のもとで
母が簡単な夕食を作ってくれたので、
「なんだか、屋内キャンプみたいだね」
と言いながら、食事をしました。
ご近所の方が心配してお電話を下さり、
「このあたりは停電はしていないので、
どうぞお風呂を使ってください」と
お声掛けいただいたので、
夜10時頃にお邪魔しました。
帰宅してまもなく、夜中の12時過ぎに
突然、電気が灯ったのでほっとしました。
足早に台風が過ぎ去り、一夜明けてみると
関空の浸水や停電、暴風の影響に驚きました。
今回、たった半日のことでも、
改めて災害時に起こること、
用意しておいた方がいいものなど
いろいろと確認することができました。
やはり、オール電化の家は脆弱です。
「安くて便利」と謡われていますが
インターネット、電気、電話回線が
一つの回線でつながっているものは
停電すると全て止まってしまうので
災害時には不便です。
スマホ、タブレットが複数あると
インターネットで情報を得られます。
しかしスマホは電池の消耗が早いため、
小型のラジオ、単3、単4電池は必要です。
ご近所同士の助け合いは心強いです。
日ごろの人間関係がものを言います。
そんな思いを抱いていたところに
追い打ちをかけるように北海道の地震。
深夜の速報ですぐに情報を得たのですが、
朝になって被害の様子を見ると、
本当に大変なことになっていました。
ただ、ニュースのインタビューを聞いていると
「何の備えもしていませんでした」
「災害なんて、他人事だと思っていました」
「ラジオはスマホで聞けると思っていたので
小型ラジオは持っていませんでした」
という言葉が次々に飛び出してくるのを見て、
ハセガワ、絶句しました。
これまでの数々の教訓が、
まったく、生かされていなかったことに
唖然としました。
神戸も東北も新潟も熊本も中国地方も、
地震も集中豪雨も台風の大風も、
「まさかこんなことになるとは、
思っていなかった」んです。
日本列島で起きる災害は、
けして他人事ではなくなっています。
「明日は我が身」だということを
けして忘れずに過ごさねばなりませんね。
実は2018年の「11:動揺」の
エネルギーは8月に始まったばかりです。
一人一人が、どんな心持ちで生きていくのかを、
試されることになるだろうと思います。
宇宙や国家、組織、企業など
大きな流れの動きがあり、
その影響が個々人の生活や感情にまで
影響を及ぼすことになります。
昭和の時代は、大きなものに守られ、
保護されて生きてきました。
平成の時代はその幻想がもろくも
崩れていった時代でした。
そして平成が終わり、次の時代になれば、
明らかに「個」の時代になっていくと思います。
一人一人が自立し、自分のことは自分で守る時代。
「何の備えもしていませんでした」
なんて言っていたら、
5歳児の「チコちゃん」に
「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」と
叱られることでしょう(苦笑)
心のどこかに、緊張感を忘れずにいようと
痛感した9月の始まりでした。
私はいたずらに不安や恐怖を抱け、と
言っているのではありません。
心の片隅に「備え」をしておくことが
大切なのだと思っています。
そして、たとえ明日、
生命が終わったとしても
後悔のないように生きていくこと。
311の震災の時に、心に刻み付けた教訓です。
備えあれば、憂いなし。