2014年10月8日
遠く果てしないものへの祈り
広島の土砂災害の記憶もままならぬうちに、
今度は、木曽の御嶽山のニュースが入ってきました。
しかも、過去最大の犠牲者というなんとも痛ましい結果に・・・。
心よりご冥福をお祈りいたします。
そして、まことに 困難な状況の中で、捜索・救出活動をしてくださる方々の
ご無事とご健勝を、心からお祈りいたします。
それにしても日本という国は、火山、地震、津波、台風など
四方八方を自然に囲まれているだけに、
常に自然の驚異と隣り合わせにいるんだなと感じます。
四季折々の豊かな恵みを受け取るのと同時に、
自然の厳しさも、黙って享受しなければならない。
我慢強さや、不条理なことにも黙って耐える国民性は、
抗っても仕方のない「自然」というものに、
長年にわたって鍛え上げられたものなのかもしれません。
私たちが、本当に忘れてはいけないのは、自然の一部として
生かされている、ということなのだと思います。
戦後70年の間に、「経済成長」というお題目を唱えて、
国家も国民も、まさに一丸となって走り続けてきました。
ここへ来て、もう本気で、舵を切るときなのだと思います。
唯物の世界から、自然と調和し、精神性の時代へ。
内なる魂にたずねてみると、ただがむしゃらに、
見えるもののために、生命をすり減らして働く時代は終わり、
「生命」を尊重し、自然界の恩恵に感謝をささげる。
そういう生き方に、この先、どんどんシフトしていくと思います。
それにしても、「スピリチュアルな世界」へ探求を続けてきて、
神々の世界に興味津々だった自分が、20数年たって、よもや、
こういう境地に立っているとは、夢にも思いませんでした。
たどり着いたのは、「日本」という国の奥行きと素晴らしさでした。
目に見えないものの中に神を観る、という精神性。
生活の隅々にいたるまで、神仏とともに暮らしてきた歴史。
日本語という言語も、「言霊」というエネルギーを
表したものだと知ってさらに驚きました。
つい先日、出雲大使の宮司さまと皇室の女王さまの
ご婚儀が行われました。
神々の世界にもっとも近い場所でお仕事をなさるお血筋の方々が、
はるかな昔からつながるご縁を、この時期に結ばれたことも、
また意味のあることなのでしょう。
今日は、もう一度、日本人に生まれたことを、
改めて思い起こしてみたいと思います。
そうそう、秋には月を愛でるという習慣もありましたね。
そして、この国に生まれ、この国の言葉を話し、
この国の未来のために、何ができるのか。
もう一度、我が魂に問いかけてみてはいかがでしょう。
たまには自分のことをお願いするよりも、
大きな、果てしないことを願ってみてはいかがでしょう?
遠くて大きなものへの幸福を祈る人は、
やがて小さな個人の幸せも、
いつのまにか、手にしているのではと思います。
そう、この大きな流れの中に、私たちは否応なく
呑み込まれているからです。