2013年7月8日
『・・・で、何が問題なんですか?』
今、形にならない、ということは、
今、それをする必要がない、ということ。
悩み、というものは、「流れ」に逆らうから、生じるものではないか、
と
最近、つくづく思うことがある。
時に、人は、「ああしたい、こうしたい」と思いながら、
それがなかなか 「成らない」ことについて、焦ったり、イラついたりする。
昔の私もそうだった・・・
いや、今も多少はそうだけど、
ずいぶん、焦ることは減ったように思う。
三十三観音の中に、「一葉観音」という観音さまがおられる。
ゆったりと、一枚のハスの花びらの上に座る絵姿。
見方によっては、不安定なこと極まりない。
それでいて、2次元の絵の世界の中では、
バランスが取れ、ゆったりと、まことに優雅に船旅を楽しむ姿に見える。
ハスの花びらの上で、観音さまは背筋を伸ばし、片ひざを立てて座している。
見ているぶんにはキレイでいいんだけど、
これ、実際にやってみると、
じつは相当、大変なポーズなんである。
最近、「体幹」を鍛えるレッスンに通ってみてよくわかったのだけど、
しっかりと下腹に力を入れ、インナーマッスルとか、
背筋とかを
かなり鍛えていないと、この優雅な絵姿にはなれないのである。
腹筋はとても力が入っているのに、それでいて、
肩の力は、しなやかに抜けて、リラックスしている。
力が入っているのは腹筋だけで、大腿筋とか下肢の力は抜けている。
たぶん、四肢に少しでもムダな「力み」が入ると、
あの微妙に薄い、ハスの花びらの舟の上からは、
ボチャン!と落っこちてしまうだろう・・・。
「体幹」のレッスンに通っていて、
よもや観音さまの坐像の極意を
ここまでリアルに実感できるとは思わなんだ(笑)
「体験」、「体得」とは、よく言ったものである(^^;)
この一葉観音さま、私がセッションで使っている三十三観音カードでは、
「流動的」「流れに任せる」というテーマを示す。
見方によっては、こんなに不確かで、ちゃらんぽらんなものはない。
まるでフーテンの寅さんみたいな風まかせ、もとい水まかせ、みたいな姿なのである。
だけど、なかなか、奥深いんだなぁ・・・、これが。
本当に力を入れるべきところ、外してはいけないところさえ押さえていれば、
あとは ふわーっとリラックスしていればいい、
という
「極意」を伝えるようなカードであって・・・。
あちこち力みすぎてガチガチ、なんて案外、うまくいかないよ、みたいなね。
そしてさらには、その舟を乗せてくれている、
「水」というものを
全面的に信頼して、完全に「お任せ」できるかどうか・・・。
水の流れが速かろうと、遅かろうと
その流れが自分の望む方向であろうとなかろうと、
「ただあるがまま、その流れのままに、我が身を任せている」・・・、
それは 究極の 「無私」「無我」の境地に入れるかどうか、ということなのだ。
・・・そうすると、
すーっと ムダもなく ムリもなく、
また、多少のイヤなことがあっても、
「あぁ、それは今、自分に必要だから起こっていることなんですね・・・」と
さらりと受け止めたり、受け入れたりすることができる。
同じ事象を目にしたとしても、「問題」とは捉えないでいられる。
「問題」ではなく、ただの事象にしかすぎないことがわかる。
・・・そこにストレスは生まれない。
今日もあるがままの自分を受け入れることができる。
「・・・で、何が問題なんですか?」
おぉ、すばらしい境地ではないか!
今日の一言。
「境地」を得たいなら「体幹」を鍛えるべし?!
・・・なんちゃって(笑)