2012年6月4日
「許し」から「赦し」へ・・・
この2日に、映画監督の 白鳥哲監督のご講演をお聞きしました。
白鳥さんとは、2年ほど前にご縁をいただいたのですが、
声優や俳優としてのキャリアもあり、
ヒーリングをはじめ
スピリチュアルな分野でも専門家で、まさに、多才な方です。
「祈り〜サムシンググレートとの対話〜」という映画が完成し、
9月からの公開を待っているところです。
< http://www.inori-2012.sakura.ne.jp/>
今回のご講演では、意識が物質の変容を促す、ということを
非常に
理論的に データも駆使し、学術的見地から 切り取り
なおかつ
ご自身の体験も交えてお話しされていました。
「赦せないと思う事象は、実は過去において
自分も同じような感情を
誰かに与えていたのでは」という
お話しは、
まさに会場にいた方々の 一人一人が、胸に手を当てて
考えるべき時間をいただいたように思いました。
ご著書の中に 白鳥さんが過去世でライオンに食べられて
亡くなったときのことが 出てきます。
過去世療法において、白鳥さんは ライオンの意識の中に入ってみると
人間を食べるというライオンの行為は、弱肉強食の自然の摂理の中で、
まったくの正当な行為だったことがわかったそうです。
私たちだって、鳥や豚、牛の肉を食べているのですから。
このように、立場が変れば、同じ事象でも受け取り方が変る。
片方の気持ちだけでは昇華しきれないことも
相手の立場に立てば、
そのとおりだ、ということを理解する。
それは本当に「心から」、というスタンスが大切なのですが。
白鳥さんの「ゆるし」とは
いやいやながら仕方なく赦すというもレベルではなく
心の奥底からの」「赦し」のお話しです。
アタマではわかったので、感情的には釈然としないけれど
表面的にはゆるす形にしておこう、というレベルとは違います。
徹底的に、赦していくのです。
そのためには、まずは自分の怒りや、赦せないという感情を
素直に受け止める、
ということが 大事なのだそうです。
そのような感情を抱いてしまった自分と向かい合うのです。
それは 自分自身の怒りや、どす黒い感情とも、
正面から向かい合い、
受け止めることなのです。
多くの場合は その腹立たしい気持ちにフタをしてしまったり
覆い隠してしまったりします。
けれども、「あなた(私)が怒るのももっともだよ」と全肯定すること。
その次に、「ごめんなさい、ゆるしてください」と心から謝ること。
そのプロセスを徹底的に行ったそうです。
自分の感情の対立を解いていくという作業を、繰り返すのだそうです。
ここでエネルギーの転換が起こるのだと思いました。
細胞レベルまで染み込んでしまった怒りのエネルギーを、
そうやって開放し、浄化することで、
白鳥さん自身が脳腫瘍という難病を 克服されたそうです。
まさしく、稀有な体験をされた実体験からもたらされる
非常に大きなメッセージでした。
社会を見渡しても、また個人的なことでも、
いろいろと 「許せない」と感じてしまうことはたくさんあります。
過去において、自分が住む常識の中で
許せなかったことも たくさんあります。
「和解」するということは、
結局、自分自身の感情に対して
どう向かい合い、
どう折り合いをつけていくか、ということなのですね。
私たちが 他の誰かのことを 「許せない」と思っていても、
結局、その感情を抱くことによって、苦しむのは
ほかならぬ自分自身なのです。
もしも、自分が過去において
誰かを「許せない」と思って別れたとしても
何年か後に、どこかでばったり出会ってしまったら、
気まずい思いをしたり、伏目がちになってしまうのは
おそらくこちら側の方だと思います。
胸を張って歩けないのは、結局、自分の方なのです。
他人を変えることはできないけれど、
自分を変えることだけはできる。
アタマではよく分かっていることですが、
改めて、
そのことの大切さと、その難しさを痛感しました。
一人一人の内側の変容が、ひいては地球全体の変容に つながります。
個々人の問題だと思っていたことが
やがて人類全体に
影響を及ぼしていきます。
今、この時期に、白鳥さんのメッセージがもたらされたことは
とても意味のあることだと思いました。
秋に封切りになる「祈り〜サムシンググレートとの対話〜」。
2012年後半にとても大切なメッセージをくれる映画です。
微力ですが、応援させていただきたいと思っております。
白鳥さんのご体験は、
「世界は祈りでひとつになる」(VOICE社刊)に
詳しく書かれていますので
ご興味のある方は ぜひ、こちらをお読みくださいね。