2011年8月14日
お盆に思う・・・
8月。そしてお盆。そして明日は、終戦記念日。
今年は特に、震災を経てのちの、8月15日ですので、
改めて、日本人として、いろいろと考えさせられる月です。
先日、高野山に行って来ました。
ツアー本番は、月末にあるのですが、
下見を兼ねて駆け足で高野山をめぐってきました。
深い緑と峡谷に囲まれた聖地。
長い長い年月に育まれた、この国の文化や歴史のすごさを
実は一番理解していないのは、日本人かもしれません。
このところ、「空海さま」にまつわるものを
よく見聞きします。
聴けば、震災の後、空海さまブームなのだそうです。
東京では「空海と密教展」が開かれ、
BSでは3夜連続で特集が組まれていました。
日本の歴史の中で、空海さまという存在が
いかに大きかったのかを、改めて感じます。
数々の伝説が残る、空海様。
いったい、どんな方だったのでしょうか。
顔は、お声は、立ち居振る舞いは・・・。
いろいろ想像をかき立てられました。
きっと、どの角度から見ても、
底知れぬ人物だったのではないかと思います。
今の日本の状況を、もし、空海さまがご覧になったら
どんなふうにお感じになるでしょうか。
そして、どんなことを示して下さるのでしょうか。
空海さまは、独特の宇宙観を持っていた、と言われます。
一人一人が自然の叡智によって生かされ、
全てがつながっている、ということを理解すること。
それをきっと、空海さまは末代までに伝えるために
「密教」という英知を、日本に伝え、
形にして、残して下さったのではないかと思います。
30代は、世界中のパワースポットもたくさん巡りましたが、
日本と言う国のすごさを、ここ数年、改めて感じます。
先祖から脈々と繋がれてきた、歴史と精神の尊さを
改めて認識するのです。
そして、ぽつんと海の上に浮かぶ島国だけに、
その文化は他所へ流れることがなく、独自の発展をとげ、
この島の中で発酵していった・・・。
まさに、「発酵文化」なのだそうです。
高野山へ行って、なるほどなぁと思ったのは、
お寺の境内の中に、ちゃんと神社の鳥居があったことです。
唐から伝えられた仏教を広めるために、
高野山でお寺を開くことを丹生津媛という女神様が
空海さまの夢に表れて示されたのだそうです。
神仏混合、という思想が根底に横たわっているのでした。
全てを受け入れ、咀嚼し、さらに昇華させて
独自の文化を創り出してしまうところが、
日本人のすごいところです。
外国と比べて日本は・・・と
卑下・否定する論調も多いと思うのですが
改めて 日本という国のすごさを見直してみること。
これは、先人や、ご先祖に対する、畏敬の念に
つながるのではないかと思います。
そして私たちに受け継がれている、DNAの中にも
それはちゃんと、生きていると思います。
仏壇や、お墓参りをするとき、私たちは自然に手を合わせます。
そのとき、その姿は横から見ると
「ム」という形になっています。
「ム」に、にんべんを着けると、「仏」になります。
お盆だからというわけではないのですが、
なんとなく、今日はそんなことを感じました。
皆さまも、よいお盆休みをお過ごしくださいね。